「パワハラをやり返す!」
「あいつに復讐してやりたい!」
そう思っている方も、いるのではないでしょうか?
筆者も過去に【パワハラ被害】に遭っていました。
そして、「やり返せばよかった!」と思っていた時期もあります。
では、【やり返す】手段はあるのか?
「やり返す手段」はありますが、おすすめできません!
確かに「やり返す手段」は色々あります。
でも、最終的に「やり返しに成功した!」としても、【やり返す行為】そのものにリスクがあります。
だから「おすすめできない」のです。
そこで今回の記事では、定義からやり返す方法までを紹介し、「おすすめできない」と判断した理由を、【やり返す方法】から紐解き解説します。
パワハラ被害を受けたらどう対処する?
では、実際にパワハラ被害に遭ったら、どうすればよいのか?
パワハラを受けてると感じたら、どう対処するのか?
ここからは、実際に被害に遭った場合の対処方法を見ていきましょう。
パワハラ被害に遭ったら まずは相談
自分がパワハラ被害に遭っていると感じたら、上司や組織内で適切な対処を行ってくれる人に相談しましょう!
- 加害者と関わりがない部署への移動を申し出る
- パワハラの実態をつかみ注意してもらう
- 被害に遭わないためのアドバイスやコツを聞く
労働組合がある会社なら、組合に相談するのが一番いいでしょう。
しかし、最近【セカハラ】といわれる、二次的ハラスメントも報告されています。
相談相手や対処の仕方を間違えるとセカハラ被害を受けかねません
「慎重に進めましょう!」
▼セカハラについてはこちらの記事で解説▼
パワハラを受けたから やり返す
【やられたらやり返す!】精神で、やり返す。
これは「失敗のリスクが かなり大きい」ので、おすすめできません。
その理由は、基本的には相手をあおる形になるため、状況が悪化する可能性が考えられます。
また、状況によっては、【自分が加害者側に扱われてしまう】なんてことにも・・・
その結果、敵を増やし最悪の場合には解雇の可能性も出てきます。
自分が被害者なのに、加害者側にされては元も子もないですね。
さらに、「セカハラ被害」の被害者になってしまう可能性もあります。
パワハラへの復讐をあきらめて退職を検討
【パワハラ】がエスカレートしていく可能性や自分の身体的、精神的なダメージを考慮して退職する。
パワハラ被害を受けた経験のある筆者が一番おすすめする対策方法です。
退職し、新しい環境に自分の身を置くのがいいでしょう。
これは逃げではありません。
「自己防衛です!」
パワハラに対して やり返す方法は?
「自分は悪くないのになぜだ!?」
そんな気持ちになり、何としても一矢報いたいと思うのは筆者も同じでした。
でも、相手が優位性を利用しているため、状況は圧倒的に不利と言えるでしょう。
そのため、【法律を味方につける方法】が一番有効です。
ここからは、一矢報いる方法を解説していきます
パワハラの証拠と情報の収集
まず法的手段に出る為の準備をしましょう
法的手段に出る際に必要な準備には、「証拠集め」と「法的手段のやり方」を理解する必要があります。
- 言葉による被害ならボイスレコーダーで録音する
- 病院の診断書や、通院の履歴 (領収書)を残す
- LINEなど文面による嫌がらせはスクショして残す
- パワハラ内容をメモとして書き記す
※日時、場所、内容など詳細に - パワハラ被害の目撃者に証言してもらう
しかし、証言をすることで働きづらくなるため、目撃者を味方につけるのは難しいでしょう。
次に法的手段の進め方ですが、自分自身が法律に精通していないのであれば、専門機関に相談してアドバイスをもらうことが重要です。
その理由として企業によっては顧問弁護士などを雇い対抗してくる可能性もあります。
そうなると、個人で立ち向かうには無謀なので、専門機関に相談しましょう。
- 厚生労働省の中の労働基準監督署
- 総合労働相談コーナー (各都道府県の労働局)
- 法テラス (弁護士)
- みんなの人権110番
※上記の機関では、電話相談などおこなっています
パワハラに対して法的手段で復讐する
パワハラの証拠と情報の収集が終わったら、いよいよ実践です!
ここまで法的手段の解説しました。
慰謝料の相場は被害内容によりますが、今後の生活に支障があると高額になる傾向にあります。
慰謝料の相場は10万~100万と ふり幅は広いようです
また、慰謝料を請求できたとしても、その後 会社に残るのかどうか?
これも大きな課題になります。
・完全な和解はできたのか?
・加害者はどうなった?
・自身の意向に沿った結果になった?
結果次第では、これから会社での自分の立場や環境が変わってくるでしょう。
そのため【復讐】には、退職を視野にいれた行動が必要と言えます。
あっせん申請で退職後にパワハラを訴える
不当な解雇や、給料の未払いなど会社側に問題があって職を失った場合に【労働局】に申し出て、紛争に関して解決を求める制度があります。
この紛争状態は、ハラスメントによって退職を余儀なくされた場合にも適応します。
以下、手順をまとめました
◆あっせん申請の手順
- 自分がハラスメントを受けていた証拠を集める
※上記の証拠集め参照 - 証拠を元に慰謝料を会社に請求する
内容証明※2で郵送します - この段階で会社が慰謝料に応じれば解決です
~3で解決しない場合4へ~ - 【紛争状態】になります
- 最寄りの労働局で「あっせん申請書」を提出
- 労働局の指示に従います
このように 【あっせん申請】で解決する方法があります。
▼※2内容証明について▼
労働局が「あっせん申請」した情報を漏らすことは原則ありません。
しかし、今後の就活において全く影響しない可能性が、ゼロではないことを考慮しましょう。
「あっせん申請」については こちら から
パワハラで退職を決意した後の注意点
ここまで、「一矢報いる方法」を解説しました。
【パワハラをやり返す】ことが、いかに大変なのか、わかっていただけたでしょうか?
筆者自身、仕事終わりの車の中で、「今にみてろ!」と思う時期もありました。
しかし、時間の経過とともにパワハラによって心が蝕まれていき、最後には気持ちが折れました・・
最後には、退職を決意しました。
このような実体験から「やり返す」は、おすすめできません。
では、ここからはパワハラ被害による退職時の注意点を記していきます。
パワハラで退職を決意した時の注意点
【パワハラにやり返す】のは大変そうだから、退職することにした場合には、退職願や退職届の提出に十分気を付けてください。
基本的に、退職届の退職理由は【一身上の都合】と書きます。
しかし、「パワハラの被害に遭っていた事実」がある場合には、会社都合なので【退職届】の提出を拒否しましょう!
※退職願は書面ではなく、口頭で「パワハラ被害で退職する」と伝えて下さい
その理由は、自己都合か会社都合とでは、退職後の失業手当金の期間と受給開始日に違いがあります。
転職先がすでに決まっていて、円満退社希望なら自己都合で問題ありません
パワハラに耐えきれず勢いで退職した場合は、失業手当金の受給開始日は重要です!
退職後の生活にも関わってきますからね!
▼退職願・届の書き方はこちらを参照▼
パワーハラスメントの定義を理解し向き合う
ここまで【パワハラ】に対しての復讐にスポットをあててきましたが、「本当に自分は被害者なのか?」を認識する必要があります。
個人によって捉え方が違うため、認識するのは難しいのが現状でしょう。
しかし、一般的なパワハラの定義を理解し、向き合うことで認識することは可能です。
パワハラに該当する6種の行為
現在、「パワハラに該当する行為」が大きく分けて6種あります
◆パワハラに該当される6種の行為
- 身体的な攻撃:殴る蹴るなどの暴行行為
- 精神的な攻撃:執拗に叱る、罵倒する行為
- 人間関係からの切り離し:仲間外れにする
- 過大な要求:仕事を他人の分までおしつける
- 過小な要求:担当業務以外の仕事を命じる
- 個の侵害:プライバシーに深く関わってくる
このような行為を優位性を利用し、被害者を逆らえない状態にすることがパワハラに該当します。
また、これらの行為を自身が行い、加害者側にならないよう注意する必要もあります。
パワハラ被害者への影響
では、実際に【パワハラ被害】を受けると、どのような影響があるか見ていきましょう。
パワハラ被害の影響は、被害内容によって異なってきます。
筆者の場合には、「うつ症状」と診断されました。
その症状も眠れない、家族や友人以外とは話せなくなりました。
おそらく、パワハラ被害からくる、【人への恐怖心】と思われます。
被害とその影響について記事にしたので、よかったらそちらも読んでください。
▼筆者の被害状況については こちら▼
パワハラ被害の影響は身体や精神に表れる
実際にパワハラを受けた被害者には、以下のような影響がでます
・精神的苦痛でストレスによる不眠や自尊心の低下や、トラウマを抱える
・頭痛になったり消化器官に影響がでるなど、身体的な影響
・対人恐怖症やコミュネケーション障害をもたらす
・自己肯定感を喪失する
このように、パワハラ被害は身体や精神に、さまざまな悪影響をもたらします。
とくに精神的な悪影響は、完治までに時間がかかります。
最悪の場合、一生完治しない可能性もあるでしょう。
パワハラとは、被害者の今後の人生にも大きく悪影響を与える可能性があるのです!
まとめ
【パワハラをやり返す】について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
パワハラ自体は許されない行為であり、世の中から撲滅するべき事です。
しかし、パワハラがなくならないのも事実です。
「自分の身は、自分で守るしかありません」
この記事では、その防衛手段として以下の方法を紹介しました。
・相談
・法的手段
・退職
もし解決しても、被害者の心のキズはいつまでも残ります。
後遺症が残る最悪のケースも!
そのキズを浅いキズで食い止めるかは「自分次第」です。
パワハラで精神的にもツラいでしょうが、現状から脱出するために頑張ってください!
まずは、自分の状況を相談する事から始めましょう。
家族や友人など、自分の状況を【客観視】してもらう事で導き出せる答えもあります。
絶対に一人で悩まないでください!
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