近年、職場環境における【ハラスメント問題】が深刻化しています。
そしてハラスメントの種類は多様化する一方です。
その結果、
被害者が増加する一方で、指導者側も適切な対応に悩むケースが増えています。
この記事では、
代表的な【ハラスメントの種類】と、
その定義、
そして効果的な予防策と対応策を詳しく紹介します。
今回、指導者と被害者双方の視点から解説しています。
そのため、
お互いが「より良い職場環境づくりができるような提案」になれば、と思っています。
筆者自身もパワハラの被害に遭っています。
だからこそ、被害者視点で語れることもあると思い、記事にしました。
この記事を読み、
快適な職場環境への取り組みの参考にしていただければ幸いです。
ハラスメントの現状と課題
厚生労働省の調査によると、
2020年度に職場で【ハラスメント】を経験した労働者の割合は約30%に上ります。
さらに、年々増加傾向にあります、
この数字は、早急な職場環境の改善が必要であることを示しています。
ハラスメントは被害者の心身の健康を害するだけではありません。
会社全体の生産性の低下や、人材流出にもつながる深刻な問題です。
しかし、
ハラスメントの定義や境界線が曖昧なため、指導者側も適切な対応に苦労しているのが現状です。
そのため、
ハラスメントの種類を理解し効果的な対策を講じることが、不可欠となっています。
そして、健全な職場環境の維持につなげる必要があります。
ハラスメントの種類一覧と基本的な定義
近年の【ハラスメント】は多岐にわたります。
ここでは、代表的なハラスメントの種類を5つ挙げて詳しく解説します。
- セクシャルハラスメント(セクハラ)
- パワーハラスメント(パワハラ)
- モラルハラスメント(モラハラ)
- セカンドハラスメント(セカハラ)
- マルハラスメント(マルハラ)
セクシャルハラスメント(セクハラ)
【セクハラ】とは相手の意に反する性的な言動や行為により、職場環境を悪化させることを指します。
具体例は以下の通りです。
・不必要な身体的な接触
・性的な冗談や、からかい
・私生活に関する過度な質問
・性的な噂をながす
セクハラは被害者の尊厳を傷つけ、職場での居心地を悪くします。
場合によっては、長期的な心理的トラウマを引き起こす可能性もあります。
パワーハラスメント(パワハラ)
【パワハラ】は、職務上の地位や人間関係の優位性を利用し、精神的・身体的苦痛を与えます。
または、職場環境を悪化させる行為を指します。
筆者もパワハラ被害に遭い、ツラい日々を過ごした経験があります。
具体例は以下の通りです
・過度な叱責や罵倒
・無視や孤立化
・過剰な業務の要求
・個人の尊厳を傷つける言動
このようなパワハラは、被害者のモチベーション低下や退職につながります。
さらには、組織全体の雰囲気を悪化させる要因となります。
▼筆者のパワハラ被害についてはこちら▼
モラルハラスメント(モラハラ)
【モラハラ】はモラル(道徳・倫理)に反した精神的な嫌がらせをする行為です。
やり口として、言葉や態度、身振りや文書などによって、長期的に繰り返し行ってきます。
常に批判的な態度や情報の遮断、大勢の前での侮辱により精神的ダメージを受けてしまいます。
モラハラの特徴は、その影響が徐々に蓄積されるところにあります。
そのため、
被害者が気づかないうちに、深刻な精神的ダメージを受けています。
モラハラは、早期発見と対応が極めて重要となります。
セカンドハラスメント(セカハラ)
【セカハラ】は、ハラスメントの被害を相談したことで発生する二次的な被害のことです。
・相談者への報復的な行為
・被害の軽視や無視
・相談者の孤立化
・不当な人事評価や処遇
上記のような行為が該当します。
セカハラの存在により、被害者が声を上げることを躊躇させてしまいます。
その結果、
ハラスメント問題の解決が遅れ、問題の長期化を招く危険性があります。
セカハラについては別の記事で、さらに詳しく解説しています。
▼こちらの記事も参考にしてください▼
マルハラスメント(マルハラ)
【マルハラ】はLINEやメールで、句読点を使用することで、相手に威圧感を与える行為です。
早く返事して。
○○で待っています。
このように、
日本語としては何も間違った使い方をしていないのですが、【威圧感】を与えているようです。
マルハラは比較的新しいハラスメントで、
メールやLINEなど、連絡手段の普及に伴って注目されるようになりました。
一見些細に思えるかもしれませんが、受け手によっては大きなストレスとなる可能性があります。
【マルハラ】を取り上げるか、かなり迷いました。
しかし、SNSなどの普及で今後も問題視されると思い取り上げました。
まだまだある!ハラスメントの種類
取り上げた5つ以外にもハラスメントの種類はあります。
- ロジカルハラスメント:
正論などで相手を追い詰める - マタニティハラスメント:
妊娠、出産後の人への嫌がらせ - パーソナルハラスメント:
外見や趣味など、個性を否定する発言 - ジェンダーハラスメント:
性別の差別行為 - スメルハラスメント:
ニオイで不快感を与える行為 - コミュニケーションハラスメント:
コミュニケーションが苦手な人に必要以上に関わろうとする
まだまだ種類がありますが、全て書き出すとかなりの量になるので一部を抜粋しました。
▼ハラスメント一覧はこちら▼
多様化するハラスメント種類の予防策と対応策
【ハラスメント】を防止し健全な職場環境を維持するために、組織全体で取り組む必要があります。
ここからは、
ハラスメントの具体的な予防策と対応策を詳しく解説します。
ハラスメントの予防と対応
ハラスメント防止には、全従業員を対象とした定期的な研修が効果的です。
外部専門家による講演会を通じて、意識向上を図ることができます。
また、
匿名での相談窓口の設置や第三者機関の活用も必要です。
オンラインでの報告システム導入など、明確な報告システム導入が重要です。
このように、
被害者が安心して相談できる環境を整えることは、早期発見・早期対応が可能となります。
さらに、ハラスメント防止ポリシーの策定と就業規則への明記も重要です。
とにかく、【被害者が孤立】してしまうことは何としても避けなければいけません。
これは、実際に被害に遭った筆者自身が特に声を大にして言いたいことです。
孤立してしまうと、
精神的なダメージの進行が早まり、場合によっては取り返しのつかないことになります!
自分の周りの人を少し気にかけてあげることで、変えられる現実もあります!
ハラスメントに対する自己防衛
ここまでは、
自分が加害者にならない、被害者を出さないことに重点を置いてきました。
ここでは、自分が被害者になってしまった時のことを解説します。
「家族や友人など、社外の人に相談してください」
なぜ社外の人に?と思うでしょう。
それは、【セカンドハラスメント】を防ぐためです。
筆者は、パワハラを受け退職しています。
でも厳密に言うと、
パワハラ被害を上司に相談した所、その上司から無視されたことが退職の決め手になっています。
自身が経験したことから、社内の人に相談することをおすすめできないのです。
もちろん、
相談しても解決しないこともありますが、自分の味方をしてくれる存在は大きいです。
その上で、社内でも信頼のおける人に相談をしましょう。
退職も視野にいれる
どんなハラスメントであっても、基本的には精神的なダメージを負ってしまいます。
そのダメージを放っておくのは大変危険です。
だから、「退職」と言う選択肢も視野に入れて下さい!
このサイト内の色んな記事でも言っていますが、【逃げ】ではありません。
【自己防衛】なのです!
恥でも何でもありません。
自分の体を一番優先してください!
まとめ
【ハラスメント】は個人の尊厳を傷つけ、職場の生産性を著しく低下させる深刻な問題です。
しかし、
適切な教育と予防策と迅速かつ適切な対応で、そのリスクを大幅に減少させることが可能です。
指導者側は、各種ハラスメントの特徴と対策を十分に理解することが大切です。
そして、
組織全体でハラスメント防止に取り組む文化を醸成することが重要です。
それと同時に、被害者側の立場に立った柔軟な対応も必要です。
【ハラスメント】のない職場は、
従業員の心身の健康を守り、創造性と生産性を最大限に引き出します。
この記事で、
皆さんの職場でもハラスメント防止の取り組みを進めてもらえたらと願います。
そして、【誰もが安心して働ける環境】につながれば幸いです。
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